業務改善の手段としてのスマートデバイスの活用方法(2)

業務改善コンサルタントの光本です。前回の「スマートデバイスの業務利用(その1)」に続き、今回は業務改善の手段としてのスマートデバイスの活用にふれたいと思います。
前回は、業務システムのインタフェースとしてのスマートデバイスについて書き、日常生活において頻繁に利用しているスマホと同じユーザインタフェース、操作で業務システムを利用できるというユーザビリティの面に注目しました。
スマートデバイスのインパクトとして、もう一つ重要な面は「モバイル」利用による業務改善です。
「モバイル」活用による業務改善を進めるにあたっては、これまでの業務改善視点とは全く違ったアプローチが必要になると思っています。
これまでのITを活用した業務改善のアプローチは、業務プロセスにおける処理機能のシステム化という観点で進められました。特に、あるべき想定業務プロセスをもとに設計されているERP(統合業務パッケージ)などでは、「システムに合わせた業務」を行うことで効率化を図ることができるというコンセプトでした。
一方、スマートデバイス活用は、時間と場所の制約を取り払い、いかに「人に合わせた業務プロセス」を新しく創造できるか、その業務プロセスの流れ全体を支えるシステム機能はどのようなものか、という発想なくしては業務を改善できないものです。
業務中心の設計にもとづいた現状業務の流れの延長線上で、モバイルを活用するということだけにとらわれ過ぎると、部分的な利用や使うデバイスが単に変わっただけということになってしまい、スマートデバイスも流行りものでしょ!という評価に終わってしまいそうです。
すでに、そうなってしまっている会社もあるかもしれませんね。
従来の携帯電話にはなかった表現力を持ち、「いつでも」「どこでも」「すぐに立ち上げ」「他の人と共有しながら」利用できるという特長と、GPS/各種センサー/AR(拡張現実)などの多様な独自機能を、いかに「人の活動や気持ちに合わせた業務プロセス」の中で生かしていくのか。
モバイルありきで一から新たに業務プロセスを創りあげるというくらいの気持ちで取り組まなければ、ちょっとスマートデバイスの一機能を使ってみただけで、効果があったのかどうかも良く分からず、結果、活用も停滞、進展なしということになってしまいそうです。
そういったことで、どうも、これまでのように現場の課題を聞いて、それを解決するための手段を考えながらシステム化していくという従来型のやり方だけでは難しい。
スマートデバイスの持つ技術機能(テクノロジー)から適用方法を検討する、自社とは違う業界での活用事例などもヒントにしながら知恵をしぼるなどしながら、業務の流れ全体を「人中心にBPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)する」必要があるのです。
弊社では、早くからスマートデバイス関連テクノロジーを研究開発している会社(例えば、AR:拡張現実や音声認識、GPSなど)と連携しながら、ビジネスでの応用、業務改善に取り組んでおります。

前述の課題、お悩みをお持ちの企業様は是非お気軽にご相談ください。

業務改善の手段としてのスマートデバイスの活用方法(1)

業務改善コンサルタントの光本です。

業務システムのユーザインタフェース(使用者が業務システムを使用する際の端末や画面などの接点)としてのスマートデバイス(スマートフォンやiPADなどのタブレット)、そして、業務改善の手段としてのスマートデバイス、という両面において、業務改善のご支援をしている私どもにとってスマートデバイスは欠かせない重要なツールに位置づけられるようになってきました。

apple

業務システムのインタフェースとしてのスマートデバイスは、今後、PCの設置ができない場所やキーボード操作が困難だった現場での業務、外回りの多い営業担当者の業務などの領域で急速に普及していくことが予想されます。

これは、ユーザの物理的な業務ニーズに合うという面もありますが、それ以上にプライベートな日常生活において頻繁に利用しているスマホと同じユーザインタフェース、操作で業務システムを利用できるというユーザビリティの良さも重要なポイントです。

特に、若年層においては、パソコンは使ったことがないが、スマホは毎日高頻度で利用しているという人が増え、そういった層が今後、就職し、ビジネスで業務システムを使う。
操作マニュアルや操作教育が必要な今の機能重視でユーザビリティ軽視の業務システムを利用することに不満とストレスを感じるユーザはますます増加していくのではないかと思います。

海外のことですが、あるスウェーデンのERPベンダーの調査によると、若手管理職社員の間には、大掛かりな情報システムの使用を避け、表計算ソフトやクラウド・アプリケーションを用いて仕事をする傾向が見られたそうです。
また、全年齢層の管理職のうち75%が、インタフェースの使い勝手が悪いとき、または単純に情報システムの使用を回避していることを認め、さらに驚くことには、クラウド・アプリケーションの使用や個人デバイスと企業の情報システムの接続が禁止されているところにはオファーがあっても転職しないだろうと回答した管理職が非常に多かったというのです。

もちろんセキュリティを軽視することはできませんので、生産性向上と両立をさせながら推進していく必要がありますが、「スマートデバイス×クラウドサービス」の組み合わせでの業務利用は、ユーザ自体の変化とともにソリューションを考える上で重要な切り口になっていくと考えています。

弊社のITコーディネートサービスでは、費用対効果の高いスマートデバイスやクラウドサービスの業務利用をご支援しておりますので、一緒に有効な活用方法を検討、模索していければと思います。

次回は、「業務改善の手段としてのスマートデバイスの活用方法(1)」として、実際のスマートデバイスの活用方法などにふれたいと思います。